ポジショニング戦略の重要性と、楽天市場における正しい競合設定の考え方
楽天市場のように多数の商品が並ぶECモールでは、「どのポジションで戦うのか」を明確にすることが非常に重要である。ポジショニングが曖昧な商品は、検索上位に表示されていてもCVRが低く、競合に埋もれ、広告効率が悪化し、最終的には利益も取れない。逆に、自分が狙うべき「顧客の用途」と「競合カテゴリ」を正しく定義できれば、不要な競争を避けつつ、高い成約率で市場シェアを伸ばすことができる。
例えば「毛玉取り機」というカテゴリを考えると、一見すると検索上位商品がすべて競合に見える。しかし実際には、毛玉取り機カテゴリには複数のポジションが存在し、ターゲットニーズや使用シーンが大きく異なる。これを理解せずに“全部が競合”と捉えると、価格帯を間違え、広告を無駄に使い、差別化ができず、勝つべき市場を見失う。
毛玉取り機には大きく分けて
・電動ハンディ型
・電動丸型
・手動型
の3種類が存在し、それぞれ全く違うユーザーが購入している。さらに、ハンディ型の中でも細分化されたポジションがある。
例えば、
・忙しい朝に素早く使える「コンパクトタイプ」
・主婦層が家族全員分の衣類を処理する「広面積・長時間稼働タイプ」
・デザイン重視で“かわいい見た目”を求める若年層向けタイプ
など、ユーザーの使用シーンごとに商品価値が異なる。
このようにポジションが細分化されている市場で、「毛玉取り機 全体」を競合として捉えるのは間違いであり、正しくは“自社と同じポジションに属する商品だけが競合(ベンチマーク)である”と考えるべきである。
例えば、あなたが販売する商品が「コンパクトで通勤前に素早く使える」タイプなら、比較すべきは同じ用途・同じサイズ感のハンディ型ものである。
大型の業務用タイプや、デザイン特化型、手動型は本当の意味で競合ではない。ユーザーの求める価値が違うからだ。
ポジショニングを正しく定義すると得られるメリットは非常に多い。
まず、価格戦略が適切になる。
間違った競合(例えば大型モデル)と比較して価格を下げるのは最悪の戦略であり、正しい競合と比較すれば、価格を下げず価値で勝負できる。また、ページ作り・サムネイル訴求・キャッチコピーが“ターゲットのニーズと完全に一致”するため、CVRが大幅に改善する。
さらに、広告効率も劇的に改善する。
RPP広告はキーワードごとのCVRで効率が決まるため、ポジションが定まっていれば不要なキーワードで露出せず、狙ったキーワードで高CVRを維持できる。広告費の無駄が消え、順位も安定的に上昇する。
楽天SEOにおいて、ポジショニングは「ターゲットを絞ること」であり、それによって
・不要なアクセスを排除し
・CVRの高いユーザーだけを集め
・評価が純化される
というメリットがある。
つまり、「どの市場で勝つか」を決めることは、
「どの市場では戦わないか」を決めることでもある。
ポジショニングが曖昧な商品は、検索上位を取っても売れない。なぜなら、上位表示されても、幅広いユーザーから流入→“想定ユーザーではない層”がページに来て→CVRが低下するからだ。
逆に、ポジションが明確でターゲットが明確な商品は、ニッチであっても必ず売れる。楽天の検索アルゴリズムはCVRの高い商品を上位に置くため、ターゲットを絞ることはSEOにおいて最重要である。
結論として、
・検索上位の“全商品”が競合ではない
・自社と同じ価値訴求・同じ用途に属する商品だけが本当の競合
・ポジショニングを誤ると価格競争に巻き込まれる
・ポジショニングを正しく行うとCVRが最大化し、SEO・広告効率が改善する
・“勝つべき市場だけに集中する”ことが最も効率的な戦略である
毛玉取り機に限らず、すべての商品ジャンルでポジショニングの重要性は絶対であり、これを正しく設計できるかどうかが、売れる商品と消える商品の分岐点になる。


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